お客さまに聞く/寿ダイカスト工業株式会社様

寿ダイカスト工業株式会社 様

寿ダイカスト工業株式会社では、InspectionXpert First-Article を導入して1年。PC操作の経験が浅い、品質保証部に属する女性担当者の方がオペレーティングを担当しています。InspectionXpert の活用状況をうかがってきました。


(寿ダイカスト工業株式会社について)

寿ダイカスト工業株式会社は、ダイカスト成型技術を軸に、精密部品や自動車の部品などの金型製作から大量生産まで請負っている会社です。その中で、品質保証部 品質管理課では、新規立ち上げ品のサンプル検査、後加工や表面処理を委託している協力会社からの受け入れ検査などを担当しています。

1. 登場人物紹介

-- まず最初に、自己紹介からお願いいたします。

瀬川様 品質保証部 品質管理課 主任技師 瀬川です。
勤続年数25年です。後加工に携わった後、品質管理部に移動し15年がたちます。現在は新規品の立ち上げ部隊に所属しています。InspectionXpertの販売・サポートを行なうランド・テクノロジーズ・ジャパン社との窓口も担当しています。

神林様 品質保証部 品質管理課 神林です。
私は、パートとして勤め始めて15年がたちます。瀬川から直接指示をもらって、課の事務全般に従事しています。新規立ち上げ品のサンプルの測定結果報告書のフォーマット作りも担当しています。1年前までは、パソコンはExcelぐらいしか触ったことがありませんが、現在、社内でInspectionXpertを操作できるのは、私だけなので、責任を感じながら仕事をしています。

神田様 品質保証部 品質管理課 主任技師 神田諭です。
私は入社してから、もうじき1年になります。今は、協力会社に委託している製品の受け入れ検査を担当しています。

2. 新規立ち上げ品サンプルの測定結果報告書のフォーマット作成に使用

- 寿ダイカスト工業では、InspectionXpert First-Article(以下InspectionXpert)をどのように使用しているのでしょうか。

瀬川様 寿ダイカスト工業ではInspectionXpertを、新規立ち上げ品のサンプルとともに顧客へ提出する測定結果報告書のフォーマット(寸法検査シート)作成に使用しています。

測定結果報告書は、新規立ち上げ品のサンプルとともに顧客へ提出する書類です。顧客から指定された寸法値全項目を測定して報告します。サンプルの製作と測定結果報告書の作成は、特に新規のお客様であれば、取引の起点となる重要な工程です。サンプル品の測定結果報告書の精度は、より高めていく必要があります。

InspectionXpertは、設計図面の上に、測定項目のナンバリングと公差の記載をし、ナンバリングした測定項目をフォーマットに自動的に転記するソリューションです。弊社では、フォーマット作成の際のヒューマンエラーを防ぐために導入しました。

瀬川様

3. 転記ミスがなくなり、作業時間は3割から4割削減できた

-- InspectionXpertを導入した効果を教えて下さい。

瀬川様 大きく分けると、2つの効果があります。

(1)作業時間の短縮
瀬川様 InspectionXpertを本格的に活用し始めてからは、図面からの転記ミスが少なくなり、さらにフォーマットを作成した後、確認する時間も短縮できるようになりました。

神林様 フォーマット作成にかかる作業時間は、感覚的には3割から4割は時間短縮できるようになったと思います。
修正も楽になりました。スピードも速くなったしストレスもなくなりました。

(2)帳票類のデータ管理
瀬川様 また、作成した帳票は、電子データとして管理できます。この帳票類は、後に、金型を作りなおす際に使うことがあります。金型が老朽化したら、作りなおすことになりますが、その際には再びサンプルを作って測定検査をして報告書を提出しなければいけません。図面に手書きでナンバリングしていると、紙のまま保存することになりますが、そうすると紙が破れたりするリスクがあります。自動ナンバリングされることで、電子データとして保存できるのは便利です。

4. 導入以前は手書きでナンバリング

-- InspectionXpertを導入する以前、測定項目のナンバリングはどのような方法で行なっていたのですか?

瀬川様 これまで、ナンバリングは、設計図面に直接ペンで書き入れ、Excelのフォーマットに転記していました。そこで起きていた問題は、特に測定項目が1000項目以上に及ぶような場合、ナンバリングやフォーマットへの転記の際に発生する、漏れ、重複、書き間違いといったヒューマンエラーです。
フォーマット作成の所要時間は、製品の大きさや形状の複雑さによってまちまちです。お客様が指定する測定項目数にもよりますが、少なければ短い時間で終わります。しかし測定項目が1000項目、2000項目にもなると、手書きによるナンバリングは日単位の作業となり、相当日数がかかる場合もあります。
簡単な図面は、手書きでも難なく正確にナンバリングできますが、測定項目数が増えれば増えるほど、ミスが増え、確認に時間がかかったり、やりなおしが発生していました。

5. 導入の理由―手作業で行なっていた工程を自動化する方法を模索していた―

-- InspectionXpertを導入した理由を教えてください。

瀬川様 従来、手書きで作業していたナンバリングの工程を自動化する目的で導入しました。
その課題を解決する方法を、我々は当初、社内に求めていました。ダイカスト製作用の図面をCADで作成する際に、自動的にナンバリングする方法があるのではないかと、社内の設計部門に問い合わせていたのです。ダイカスト製用の図面を作成する段階で、寸法測定用のナンバリングまで行なうことが出来れば、その分だけでも工程が減らせるし、ミステイクをなくすことも出来ます。人の手を介している限りは、担当する人が誰であってもミスは発生します。だから、出来るだけ人の手を介さない環境を作りたいと思っていました。
技術の発展が目覚しい昨今、設計用のソリューションもずいぶん高度化しましたので、それぐらいのことは出来そうだと考えていたのですが、実際には、社内の設計部門の持つソリューションでは、なかなか我々が期待するようなことは実現できずにいました。また、それ以外に解決できる方法があるとも考えていませんでした。
しかし上司が、業界紙の紹介記事を通してInspectionXpertの存在を知り、ランド・テクノロジーズ・ジャパンへ問い合わせ、大阪の展示会でデモンストレーションを見せてもらい、導入を決めたのです。

<ランドテクノロジーズジャパン担当者>

展示会にご足労いただく際、事前に、実際に使っている図面をお預かりして、会場ではその図面に基づいたデモンストレーションを行いました。それが2009年の秋で、ご購入いただいたのは、翌年の2月です。

6. 担当者・神林氏と、神田氏の話

-- InspectionXpert導入以前から測定結果報告書のフォーマット作成に携わり続けている神林さんに伺います。InspectionXpert導入の話を聞いたとき、どのように思いましたか?

神林様 最初に聞いたとき、「私に操作ができるかな」と思いました。
手作業による測定結果報告書のフォーマットを作る作業に携わっていたことから、引き続きInspectionXpertのオペレーティング担当に指名されましたが、これまでパソコンでの作業はExcelぐらいしか触れたことがなかったため、業務を円滑に進めることが出来るかどうかが不安でした。自分が担当するよりも他のパソコンに慣れている方にやっていただいた方が良いんじゃないかとも思いました。
でも一方で、やってみたい気持ちもありました。今までやったことがないことにチャレンジすれば、自分の視野が広がるんじゃないかと思ったのです。

神林様

-- では、実際に使ってみた感想はいかがですか?

神林様 操作を覚えるまでは大変でした。しかし、今は図面にバルーンを付けていく作業が楽しいです。
バルーンの付け方で視認性が異なり、寸法測定の作業の効率にも影響します。実際に測定する人にわかりやすくしてあげることが私の役割、責任だと思っています。サンプルの測定をする人の意見を踏まえて、改善する工夫をしています。項目の数が多く複雑に線が入り組んだ製品のサンプルを測定する際に「見づらい。イライラするから何とかしてくれ」と言われて、最初から作り直し、バルーンの大きさを小さくすることで、解決できたこともあります。
そういうことを繰り返す中で、図面が出来上がっていく過程や、完成したときの達成感が嬉しくなってきました。また、現在、社内でInspectionXpertを使えるのは私1人しかいませんので、それが自信にもつながっています。パソコンに触る機会が増えたことは、自分の成長にもつながっていると思います。

-- 今度は神田さんにうかがいます。神田さんは、ナンバリングの作業を行なったことはあるのですか?

神田様 はい、あります。まだ、入社したてなので、色々経験させてもらっています。これまでは全部手書きでやりました。私の場合は、まだあまり数の多くない検査項目数ですが、それでもミスをし、苦労しました。InspectionXpertは、これから使用することになるかと思いますが、測定結果報告書でミスは許されないため、自動化は良いことだと思っていました。

神田様

7. ランド・テクノロジーズ・ジャパンのアフターケア

-- サポート契約もされていると伺いましたが、サポート内容はいかがですか?

瀬川様 実は、購入したのは1年前ですが、ちゃんと稼動しはじめたのが半年前です。
弊社がInspectionXpertを購入した当時は、まだ日本版が発売されて間もない頃だったので、日本語のフォントに対応しきれない部分があって、使いながらバグを報告して、ランドさんでフォントごとの辞書を作って組み込んでもらいました。正直言うと、本当に大丈夫かなとも思いましたが、ランドの担当の方も、連絡するとすぐに東京から出てきて対応してくれたので、信じて使い続け、現在に至りました。
また、神林からの要望を吸い上げてランド・テクノロジーズ・ジャパンへ伝え、それによって追加された機能もあります。

神林様 図面によっては項目が斜めに傾いて表記されているものもあり、そのままだと見た目が煩雑になってしまいます。それを、画面上でまっすぐの横位置に組みなおすことが出来るようにしていただいました。
お客様に提出する報告書なので、出来るだけきれいなものを出したいと思っています。

瀬川様 また、当時のInspectionXpertは、インターフェイスもマニュアルも英語表記でした。担当者である神林がパソコンの操作に不慣れで、その上で使い慣れない英語の表記だったため習得するのに苦労していました。それに対しても、マニュアルを日本語で作成した上で、エンジニアの方が来て1時間程度の講習をしてくれました。

神林様 その時の話がわかりやすかったのと、そうやって理解できれば、操作はそれほど難しくはないということが分かりました。

<ランド・テクノロジーズ・ジャパン担当者>

寿ダイカスト工業様は、日本では初期のお客様です。日本独特のフォントへの認識に問題があるということは寿ダイカスト工業様で経験させていただきました。ご購入いただいたものの、販売したものの責任があるので、最終的には返品も承る覚悟でしたが、認識率を上げるための対応を何度も繰り返して、ある程度ご満足いける段階までたどり着けたと思っています。

8. 今後の期待

-- 今後、InspectionXpert、またはランド・テクノロジーズ・ジャパンに期待することを教えて下さい。

瀬川様 最初は、不安もありましたが、現在は測定結果報告書のフォーマット作成の約9割で使用するところまで来ています。現在は1項目ずつナンバリングする仕組みですが、今後は一度にナンバリング出来るようにならないかと期待しています。
他に同種のソリューションがあるということを聞いたことがありませんので、今後も、さらに充実したソリューションへと発展させていって欲しいと思っています。

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寿ダイカスト工業の皆様、お忙しい中、有り難うございました。


  • * 取材日時 2011年2月
  • * 記載の担当部署は、取材時の組織名です。